【さんふらわあ さつま】乗船記(2021/09/24)


f:id:shangrillagoonbay:20211003202008j:plain

3か月ぶり今年3回目の長距離航路。初のさんふらわあはグループ内で最新鋭船が就航する志布志航路から。

船名:フェリーさんふらわあさんふらわあ さつま】

 

就航日:2018年5月15日

 

建造:ジャパンマリンユナイテッド横浜事業所磯子工場

 

総トン数:13,659t

 

全長:192.0m

 

全幅:27.0m

 

旅客定員:709人

 

車両積載台数:トラック121台/乗用車134台

 

航海速力:23.0ノット

 

【乗船日】2021年9月24日~9月25日

【乗船区間】大阪港(さんふらわあターミナル(大阪)第2ターミナル)→志布志港

 

関西空港からJRと地下鉄を乗り継ぎ、南海ポートタウン線(ニュートラム)トレードセンター前駅で下車。駅直結の複合施設ATCの建物を案内標示に従って進みます。

f:id:shangrillagoonbay:20211003213603j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211003213555j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211003213616j:plain

トレードセンター前駅の改札を出て左手へ進むとATC

f:id:shangrillagoonbay:20211003213927j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211003213853j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211003214030j:plain

案内標識は豊富で分かりやすくルート自体もわかりやすい

案内標識を頼りに進んで行くと窓口(第1ターミナル)に到着。ただし新型コロナウイルス感染対策として今回乗船した志布志航路は第2ターミナルでのみ発券・乗船手続きを行っている*1為更に進みます。

なお、第1ターミナルに隣接する形でローソンがある為食事や飲料など乗船前に買いたい物があれば立ち寄るのも良しでしょう。

第1ターミナル窓口の奥の通路へ進みます。やや奥まったところなのであまり人気はありませんが案内に従って進むと突き当たりの分かれ道の先にエレベーターが設置*2されているため1Fへ降ります。

エレベータを降りると第2ターミナル行のバス停に着き、バスに乗車してターミナル建屋の前まで移動*3します。

f:id:shangrillagoonbay:20211003215835j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211003215752j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211003220921j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211003221222j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211003221029j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211003222109j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211003222244j:plain

バスは5分弱で第2ターミナルの前に到着。ターミナルに入るとまずは検温を済ませ、体調等のチェックシートに必要事項を記入しその後乗船手続き列に並ぶ形です。この日は飛び石連休の金曜日。窓口はフル稼働でグループらしき乗船客も複数見られました。

受付列に並んでいる間に乗船開始時刻の17:00に。手続き終了後に乗船口から船体へ入ります。今まで乗った他の長距離航路ではターミナル・船体共に乗下船口が2F以上の階層にありましたが、このターミナルは平屋建て。屋根の付いた通路を進み船内に入った後エスカレーターを2度乗り継いで6Fのアトリウムへ辿り着く構造となっていました。

f:id:shangrillagoonbay:20211003224333j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211003224250j:plain

さんふらわあターミナル(大阪)第2ターミナル

f:id:shangrillagoonbay:20211003224853j:plain

体調チェックシート

f:id:shangrillagoonbay:20211003230112j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211003230132j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211003230159j:plain

平屋建てのターミナルからさんふらわあを象徴する太陽のマークの丁度真ん中にある出入口まで歩く

f:id:shangrillagoonbay:20211004230006j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211004230020j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211004230058j:plain

エスカレーターを2度乗り継ぎ6Fへ

f:id:shangrillagoonbay:20211004230111j:plain

3層吹き抜けのアトリウム、天井にはプロジェクションマッピングが投影されている

今回利用した船室は2~4人定員のデラックス。通常貸切利用は運賃に所定の料金*4が上乗せされる形ですが、この時はシングルユースキャンペーン*5で通常運賃に3,000円の加算のみと手ごろに利用することができました。

部屋にはベッド2つと3人以上利用時にはエキストラベッドとして利用できるソファー、テレビ、収納、トイレと洗面台、シャワーと船室で一通り完結できる設備が完備されていました。

f:id:shangrillagoonbay:20211004231204j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211004231214j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211004231226j:plain

阪九や名門の類似等級と比べるとやや狭いが十分に快適な室内

f:id:shangrillagoonbay:20211004231239j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211004231945j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211004231305j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211004231808j:plain

アメニティ類も充実、冷蔵庫には500mlペットボトル入りの水も完備。スリッパは今年に入ってリニューアルされており船内探索には便利

荷物を部屋に置き、身軽になった状態で先ずは売店でオリジナルのレトルトカレーやハンカチ、寝間着代わりのオリジナルTシャツといったグッズを購入。その後一旦部屋へ戻った後に大浴場へ。疲れと汗を流したのちに6Fの展望デッキへ向かいました。

f:id:shangrillagoonbay:20211006205011j:plain

男性大浴場入口

この日の大阪市の日没時刻は出港3分前の17:52。西の空は夕日に染まり、薄い布を広げたような雲も相まって幻想的な景色が拡がっていました。

f:id:shangrillagoonbay:20211005223900j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211005223956j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211005224053j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211005224124j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006193713j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006193737j:plain

ターミナルや水面は西から射す燃えるような夕陽の光に照らされていた

夕日を眺めているうちに定刻通りさんふらわあターミナル(大阪)を出航。営業の始まったレストランへ向かいます。

前回の名門大洋フェリーに続き今回もレストランはバイキング形式。通常は夕食2,000円ですが9月に入り1か月限定の「スモールバイキング」キャンペーンが適用。夕食1,500円と通常より500円安くバイキングを楽しめる形となっています*6

券売機で食券を購入後係員さんに手渡し消毒してレストラン内へ。L字型の広々としたレストランは手前側の席がほぼ埋まっていました。

f:id:shangrillagoonbay:20211006195428j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006195511j:plain

レストラン入口と券売機(夕食営業終了後撮影)

f:id:shangrillagoonbay:20211006195420j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006195907j:plain

夕食、フェリーではお馴染みのカレーやデザートにはアイスクリームやケーキが並ぶなど品揃え豊富

f:id:shangrillagoonbay:20211006195448j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006195523j:plain

レストラン内部。食べ終わって退店したのが閉店10分前だったためか人は疎らだった


夕食後は自室へ。持ってきた缶チューハイをゆっくり飲んだり歯を磨いたり電子機器類の充電を始めたりとゆっくり過ごします。お腹が休まり人も引いてきた21:00頃から船内を探索したりデッキへ出たりと思うように、しかし静かに時を過ごしていました。

波の高さも1mちょっとと比較的穏やか。この日は22時前に床に就きました。

f:id:shangrillagoonbay:20211006201746j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006204055j:plain

夜空の下照明に照らされるファンネルとデッキ。瀬戸内海と異なり陸地の光に乏しい太平洋ではまさに一寸先は闇といった様相

f:id:shangrillagoonbay:20211006201822j:plain

多くの航路でキッズルームが閉鎖されている中、さつまのキッズルームは珍しく開放されていた

f:id:shangrillagoonbay:20211006201716j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006201804j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006201813j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006204428j:plain

プロムナードやアトリウム周囲には椅子やテーブル、ソファが各階に配置。パブリックスペース自体もかなり広く感じる

f:id:shangrillagoonbay:20211006201923j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006204732j:plain

デジタルサイネージによる案内も各所に配置されている

f:id:shangrillagoonbay:20211006205119j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006205137j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006205204j:plain

21:30以降は夜間照明に切替えられ減光、船内も静まり返る

翌朝は5時過ぎに目が覚めてしまいそのまま起床。暫く部屋でうとうとと過ごします。

6時前に部屋の窓を開けると外が少し明るくなっていたため準備をしてから展望デッキへ。6:02頃宮崎市南東沖の日向灘で雲が多い中僅かに朝日が昇っていくのを見ることができました。

f:id:shangrillagoonbay:20211006211808j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006211818j:plain

雲が多かったがその隙間からオレンジ色に染まっていく

f:id:shangrillagoonbay:20211006212525j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006212540j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006212602j:plain

水平線の僅かな雲の切れ目から太陽が姿を現した

6:30から大浴場が開放される為、フェリーでは初めての朝風呂ですっきりします。朝風呂を済ました後再びデッキへ。日の出直後から徐々に雲が減り、雲の切れ間から高く昇った太陽が船を明るく照らす場面も見られました。陸側では日南海岸大隅半島東岸の陸地と山々を見渡すことができます。

日の光を丸窓で目いっぱいに取り込んだ船内もまた、朝食レストラン営業や売店の開店も相まって夜と打って変わって明るく賑やかになっていました。

f:id:shangrillagoonbay:20211006213257j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006213316j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006213246j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006213403j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006213422j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006213446j:plain

時が経つにつれ、日の光を取り込んだ船内は明るさを増していく

f:id:shangrillagoonbay:20211006213658j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006213644j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006213745j:plain

高く昇りつつある太陽が、太陽の船を照らし橙色1色のファンネルが青空に良く映える

f:id:shangrillagoonbay:20211006214207j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006214224j:plain

日南海岸を臨む

f:id:shangrillagoonbay:20211006214012j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006214022j:plain

船の現在位置や各種施設の営業時間はサイネージでも案内されている

暫く景色を眺めた後に朝食。620円でこちらも品揃えは豊富。特に【さんふらわあ さつま/きりしま】の焼き印の入ったさつま揚げは見た目もサイズもかわいらしく美味しかったです。

f:id:shangrillagoonbay:20211006214606j:plain

朝食

朝食を食べてからは部屋に戻り後片付けに身だしなみを整え下船の準備を始めます。準備がひと段落したところで外を見ると防波堤が見え、志布志港内に入ったことを確認。

デッキに出て左手側を眺めるとサイロやコンテナ、大型の貨物船が停泊する貿易港の光景が広がっていました。

f:id:shangrillagoonbay:20211006220521j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006220549j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006220605j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006220634j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006220626j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006220651j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006220803j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006220817j:plain

飼料を積み込んでいる貨物船を左手に見ながら岸壁へ接近していく

さんふらわあ さつま】は定刻通り8:55に志布志港に入港。トラック運転手やそれ以外の車両利用の乗客の下船が始まった後、9:00丁度に徒歩客の下船が開始。これまでで最長となる15時間の滞在を終えて下船。その後鹿児島市内行きの高速バス「さんふらわあライナー」に乗り継ぎます。

鹿児島市内へは志布志港から約2時間かかりますが、フェリー乗船者はこの高速バスを無料で利用することができます(要事前予約)。

f:id:shangrillagoonbay:20211006221741j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006221753j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211006221815j:plain

下船後に撮った【さんふらわあ さつま】

途中のパーキングエリアでトイレ休憩を挟み11時過ぎに鹿児島中央駅東口へ到着。大阪からの長い船旅が終わりました。

f:id:shangrillagoonbay:20211008212916j:plain

f:id:shangrillagoonbay:20211008212932j:plain


実は長らく乗ってみたいと思っていたこの航路。如何せん志布志港から鹿児島市内まで距離があり大阪側の出港時刻も比較的早い為中々タイミングを掴めない形になっていましたが、いざ乗ってみるとやはり新造船だけあって快適でした。朝の時間帯に雲が多くさんふらわあのロゴのような水平線から太陽が顔を出すところを見られなかったのは少し心残りなところではあります。乗船することそのものを目的とするならば、乗船時間は瀬戸内海航路よりやや長く設備も充実しているだけあって外洋航路の入門編としてもとっつきやすい様な気もします。(志布志から鹿児島市内がそこそこあるのが悩ましいところですが…)

 

 

*1:重要「【変更】大阪発 志布志行便の発券場所につきまして(徒歩でのご乗船)」 | フェリーさんふらわあ (ferry-sunflower.co.jp)

*2:突き当たりの分かれ道の片方は別府航路への乗船口。歩道橋の途中に階段があるが建物の外に出るためのものなので注意が必要。

*3:のりば・アクセス | 大阪⇔志布志(鹿児島)航路 | フェリーさんふらわあ (ferry-sunflower.co.jp)

*4:不足する定員×通常運賃の半額

*5:志布志航路のみ+3,000円。阪神~別府・大分航路では+1,000円で適用対象個室が貸切利用できる。 キャンペーン「【好評実施中!】 シングルユースキャンペーンのお知らせ」 | フェリーさんふらわあ (ferry-sunflower.co.jp)

*6:キャンペーンは緊急事態宣言の解除を受けて2021/10/31まで期間が延長されている。 お知らせ「【期間延長】初めての船内レストラン『お試しスモールバイキング』実施中!」 | フェリーさんふらわあ (ferry-sunflower.co.jp)