名門大洋フェリー乗船記【フェリーおおさかⅡ】(2021/6/19)
2ヶ月振りの長距離夜行航路、並行する他社航路との文化の違いを感じた一夜でした。
船名:名門大洋フェリー【フェリーおおさかⅡ】
就航日:2015年9月16日
建造:三菱重工業下関造船所
総トン数:14,920t
全長:183m
全幅:27m
旅客定員:713人
車両積載台数:トラック146台/乗用車105台
航海速力:23.2ノット
【乗船日】2021年6月19日(土)~6月20日(日)
大阪港から発着する夜行フェリーはターミナルが2箇所に分かれており、別府・志布志(鹿児島)行きのフェリーさんふらわあは複合施設のATC(アジア太平洋トレードセンター)併設のターミナルから発着しますが、今回利用した名門大洋フェリーは「大阪南港フェリーターミナル」から発着します*1。
Osaka Metro中央線と南海ポートタウン線(ニュートラム)を乗り継ぎ、フェリーターミナル駅で下車します。先述のATC(フェリーさんふらわあのターミナル併設)も同じ南港ポートタウン線のトレードセンター駅と直結しているのもあってか、駅構内には複数枚の注意書きのチラシが掲示されていました。
改札口を出て左手へ進むと、フェリーターミナル2階に接続する屋根付きの連絡通路を進んで行きます。この通路からも今回乗る【おおさかⅡ】を眺めることができました。
名門大洋フェリーでは一部の公的証明書割引等を除いて予約時に発行されたQRコードを2階乗船口の係員に見せることで手続きを省略して乗船できるため、通常は1階に降りる必要はありませんが、新型コロナウイルス対策の検温とマスク配布がある為1度1階に立ち寄り検温を済ませて2階へ。2階へ上がって数分後の18:25に乗船が始まりました。
乗船後は一先ず荷物を置くために船室へ。乗下船口とエントランスロビーのある6階から階段で8階へあがります。今回利用した等級はデラックス。以前並行する阪九フェリーで類似等級のスイートを2度利用したことがあり、どのような感じか若干興味があった為選択しました。*2*3
デラックスにはトイレ・洗面台・浴槽が完備。テレビや冷蔵庫、クローゼットも設置。窓は1つのみですが、窓の前には甲板がある為一面が海原となっている訳ではありません。ベッドは2台設置されソファーも完備。タオルやスリッパ、寝間着も配置されていました。
荷物を部屋に置き、夕食の為に19:00にオープンした6階のレストランへ。
マスク・ビニール手袋着用で感染対策を行った上ですがバイキング方式の船内レストランは初めてでどことなく新鮮な雰囲気、1巡しましたが中々ボリュームもありいい具合に腹を満たすことができました。
食後は一度部屋へ。その後は大浴場で入浴したりデッキへ出てみたりしていました。乗船客自体が少なかったこともあり比較的ゆっくりと過ごすことができました。定刻の19:50に大阪南港フェリーターミナルを出港。乗船した時は曇り空でも僅かに夕日で雲が染まっていましたが、この時は小雨が降っていました。
ここからは船内の写真を。
3層吹き抜けロビーの周囲に様々な施設を集約していた阪九フェリーに対し、エントランスホールに接続する施設はあるものも、大浴場やプロムナードがやや離れたところに配置されていた点はふと会社による違いがあるのだなあと思っていました。
翌朝は6時過ぎに起床。丁度夏至の直前で夜明けも早い為日の出を見ることはできませんでしたが、乗船時と打って変わって快晴。赤地にMTの文字を組み入れたファンネルが青空に良く映える天気でした。
6:40にレストランの朝食営業が開始。昨夜の夕食時に朝食とのセット券を2,150円で購入したため朝食券のみを持参しました。
朝食後は荷物を纏めて身支度と下船の準備を済ませた後、再び外部デッキへ向かいました。
朝の新門司港はこの船も含め各地からの入港ラッシュにあたる為、他の船を入れるために一度沖に出てきた船や、前方を航行する他社の船などを撮影することができます。
…そしてこの日は「珍客」も港内に居ました。
そして新門司港の埋め立て地が見えてきたところで「珍客」がその姿を現しました。
「珍客」の正体、この2日前に長崎を出港し前日に新門司へ初入港。翌日(6/21深夜)から就航航路でのトライアルを控えた東京九州フェリーの【はまゆう】でした。
通常運航になるとダイヤ上深夜の出入港となる為、明るい時間に他のフェリーと相まみえることは稀になるであろう貴重なシーンでした。
【はまゆう】に迎えられながら船は港の南側にある名門大洋フェリーのターミナルへ着岸。定刻よりやや遅れて08:37頃に下船開始となりました。
下船後は送迎バスへ乗車。本来は門司駅経由後小倉駅まで運行されますが、門司駅での下車希望者が無かったため小倉駅まで直行となりました。
漸く機会を作ることができた名門大洋フェリー。並行して競合関係にもある阪九フェリーとはまた違う特徴は凄く新鮮に感じられました。大阪側のターミナルが鉄道駅直結なのもアクセス面で魅力的。上手く使い分けて行きたいですし、まだ乗れていない17:00発の1便にもいずれ乗ってみたいと思う乗船でした。
*1:この他東予港(愛媛)行きのオレンジフェリーも利用しています
*2:当初はこの時シングルユースキャンペーンが実施されていた他航路(商船三井フェリーの夕方便)に乗ろうとしていましたが諸事の事情で断念したのを振り替えたという理由もあります。
shangrillagoonbay.hatenablog.com
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