越県移動緩和、【かもめ】に乗って「青い鴎」を見に行く(前編)


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www.jiji.com

5月25日、全国での緊急事態宣言解除時に政府から各都道府県境を跨ぐ移動の自粛要請の全面緩和が6月19日とされ、その予定通り首都圏・北海道を含む越県移動の自粛要請は6月19日に緩和となりました。

個人的には7月に入ってから動き出そうと目論んでいたのですが、三菱長崎造船所である新造船の建造が進んでいるとの情報をキャッチ。その実物を見てみたくなり6月20日(土)、日帰りでの長崎行きを実行することになりました。今回は2回に分けてその行程を記事にしてみることとします。

6月20日午前9時前に新幹線駅に到着。今回は急遽計画した旅程のため窓口購入分の切符は当日に調達することとしました。みどりの窓口で乗車券・指定席特急券を購入しそのままホームへ向かいます。

県境を跨ぐ移動は今年2月末以来凡そ4か月ぶり、新幹線に至っては昨年12月末以来実に7か月ぶりとだけあって期待に胸が高まります。

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6月1日から全ての定期列車が再開した【のぞみ】が東へ勢いよく駆け抜けて行く

そして乗車する新幹線が到着。今回の、いや今年のトップバッターは長崎本線との乗換駅、新鳥栖までの【さくら545号】です。

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指定席はまだガラガラと言って良いレベルの混雑率。余裕をもってソーシャルディスタンスを確保できる程度です。まあ緩和最初の普通の週末の午前中なら…といった感じでした。そして車内販売は当面の間休止でワゴンカーも回ってこないといった感じでやはり今までとは様相はかなり異なる印象を受けました。

それでもN700系8両仕様の指定席、2列×2列のシートの快適さは変わらず。

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そして1時間弱で新鳥栖駅へ到着。途中博多駅ではこれから出かけるであろうという感じの荷物を持った方がホームに数名見えましたが小倉駅はほぼ疎らと言って良い数。自由席で博多まで1駅乗る人は博多駅ホームの様子を車内から見る限りはいたのでしょうが最近まで纏まった数の感染が北九州市では確認されていただけあってやはり慎重な方が多かったのでしょうか?

話を戻して新鳥栖に到着後長崎線特急【かもめ】に乗り換えます。普段であれば始発駅から長崎まで通しの切符を買ってそのまま乗り継ぐのですが今回はある切符を試してみるためその受け取りに指定席券売機へ向かいます。

train.yoyaku.jrkyushu.co.jp

www.jrkyushu-kippu.jp

JR九州の公式サイトまたは公式アプリで予約できる「九州ネットきっぷ」。設定区間等があらかじめ定められていますが通常窓口で買う正規料金の切符より割安な料金で特急列車の指定席を利用することができ、区間によっては乗車3日前、7日前の予約で更に割安になるという代物です。

今回これを利用したのは往路の新鳥栖~長崎間、復路の長崎~博多間で

新鳥栖~長崎 通常料金(自由席):3,780円(乗車券2,530円、自由席特急券1,250円)

       通常料金(指定席):4,310円(乗車券は同額、指定席特急券1,780円)

       九州ネットきっぷ:3,140円

と指定席利用はおろか自由席よりも安いという破格の値段で「九州ネット早得3」(乗車3日前までに予約)を適用した復路、長崎~博多間では

長崎~博多 通常料金(指定席):4,800円(乗車券2,860円、指定席特急券1,940円)

      九州ネット早得3:2,550円(企画乗車券1,430円、B特急券:1,120円)

と実に正規運賃の半額近い金額となっています。

…そんなこんなで切符を受け取り長崎線ホームへ。定刻より4分遅れで第2走者【かもめ13号】が到着、乗り込みます。

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新鳥栖から長崎まで約1時間半の列車の旅。長崎に行くのは初めてなので未知の車窓が続きます。結構車内が混みあっていたのもあり写真は少な目。


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奥に見えるのは雲仙岳、海沿いの区間をくねくねと進む

肥前鹿島~諫早では海岸線に沿って進むためスピードは控えめ。しかし諫早を過ぎ喜々津駅から短絡線に入ると様相は一変。長崎へ向けラストスパートと言わんばかりのスピードでトンネルを駆け抜け、浦上駅へ滑り込みます。


浦上駅手前からは今年3月に開業したばかりの真新しい高架線を進みます。そして山の中腹あたりまで住宅地が貼り付き、左手に建設中の新幹線高架橋が見えると【かもめ】は終点・長崎へと到着。
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長崎駅路面電車(長崎電気軌道)に乗り換え。目指すは大浦電停。

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大浦電停から歩いてグラバースカイロード(斜行エレベーター)乗り場に到着。ここで予定が変わります。

www.nagasaki-tabinet.com

www.glover-garden.jp

当初は斜行エレベーターを経由して鍋冠山公園から写真を撮るつもりだったのですが近接する「グラバー園第2ゲート閉鎖中」の記載があり、グラバー園の入口に回ることに。(なおグラバー園を経由せずとも鍋冠山公園*1にはアクセス可能でついでにグラバー園に寄りにくくなる位程度のデメリットしかないので目当ての写真を撮るだけならここで敢えて迂回をする必要はないのですが良く調べてませんでした()。今度リベンジしたいですね。)

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 そして坂を回ってグラバー園正面へ。入場料を払って動く歩道へ進みます。とにかく開けたところからなら今回の最大の目的である「青い鴎」が見えるはずだと信じて*2

そしてグラバー園の中腹(?)の三菱長崎造船所側に景色の開けた東屋から最初に肉眼でその姿を捉え、望遠レンズをセットしてピントを合わせてみると…。

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大きなクレーンが建ち並ぶ中に佇み作業が進む。船体には「青い鴎」モチーフのロゴマークと水色と青の4本線。そう、これが今回のお目当て。

www.city.yokosuka.kanagawa.jp

www.mhi.com

shangrillagoonbay.hatenablog.com

 新日本海フェリーが昨年9月に三菱造船に発注。長崎造船所で来年3月の引き渡しに向けて建造が進む新造船。新日本海フェリーの既存船と大幅に異なる旅客定員、そして新日本海フェリーを含めるSHKライングループが来年開設を計画する新規航路「東京九州フェリー(横須賀~北九州(新門司))」へ充当されるともみられる船、そのものでした。 

今回はこれを見るために長崎に来ました(断言)。

詳しい諸々は上に貼った過去記事に任せるとして、ここからはグラバー園内とグラバー園から見た長崎市内・長崎造船所の写真を貼っていきます。

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クレーン等で見えにくいが船体には「Crusing Resorts」の文字が見える

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このような具合に写真を撮り1時間弱滞在。最大の目的を達成して少し安心したのと暑さで甘いものが食べたくなりグラバー園を後にしました。

後編へ続きます。

*1:鍋冠山公園は展望台含め無料の公園

*2:グラバー園手前で回り込んでくる必要は無いという事実に気づいたのですが時間的に後戻りはしたくないと思っていて内心焦ってました…